小説家久保一郎の独り言

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help リーダーに追加 RSS 六 内偵調査(10)

<<   作成日時 : 2008/05/03 21:38   >>

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 帳場にいる警備官は、質問書の内容を入国管理局のデータベースに照会を掛けて、時に補足したり、時には修正したりして該当するデータを引き出す作業に取り掛かっている。
「大林はまだ戻らないのか」
 入管側の総指揮官である大戸課長補佐が、遅々として進まない人定作業に苛立っているのか、大林の姿がそこにないことが悪いのだと言わんばかりに、周りの者に大林警守長の所在を確認するように、先ほどから何度も指示していた。
 そこに大林が、捕まえた女たちを誘導して会議室に入ってきた。
「遅いじゃないか、大林君らしくもない。えらく手間取ったじゃないか。俺が内偵調査に行った店だというので慎重にやりすぎたんじゃないのか」
 大林の顔を見た大戸は、それまでの不機嫌な表情をどこかへやって、上機嫌で大林を迎え入れるのだった。

 (内偵調査 終わり)

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