後追い婚の在留特別許可の話

 六月中旬のことだ。一人の不法残留者が警察に捕まった。彼には日本人の恋人がいた。
 だが彼が捕まったときには、未だ結婚の約束も婚姻届の準備もしていなかった。
 俺はまず最初に、二人がどうするつもりなのか、そして周りにいる人間がどういう意向を持っているのかを、確認するのが先決だと考えた。
 彼らの決断が早かったのが功を奏し、婚姻に必要な文書が逮捕後一週間で準備された。逮捕されたことが、結果的に婚姻手続きをとる余裕を与えてくれた。
 問題は直ちに受理されなかったことだが、それも粘り強い交渉の末、受理された。入管の違反調査、違反審査、口頭審理、そして異議の申し出まで、こちらの思う方向で進んでいった。
 不法残留が発覚してからの婚姻でも、在留特別許可が出るだろうというケースになるはずだ。
 収容期間が来週いっぱいだから、俺の予想では今日の金曜日に結論が出るはずだった。
 だが、未だ許可が下りて、放免されたという連絡が無い。収容期間を目いっぱい使うつもりなのだろうか。収容することで、掛かる費用は税金なのだから、結果が決まっているのならば、必ずしも収容期間を全うする必要など無いはずなのに。
 まあ、週明けには吉報が、彼らにもたらされるだろうことを確信して、今日はあきらめるとするか。

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