恭賀新年

 もともと年賀状を出さなかった俺だが、今年はついに一枚も用意しなかった。

 昔、成田空港にいた時に、年始の挨拶をしたしないで、揉めているのを見たことがある。
 形式的な挨拶など、どうでもいいと思っていた俺だが、「おめでとう」と言われれば、「おめでとう」と返すくらいのことはできた。
 だが、そいつは上司からの「おめでとう」の言葉に、「別にめでたくはないですよ」と返したのだ。
 そいつは、「別に」と答えた女優のように大物ではなかったから、上司は掴み掛からんばかりの勢いで、そいつに詰め寄ったのだ。
 周りのみんなが、「暮れに親爺が死んでいるのだ、だからあんな応対をしたのだ」と説明して、何とか収めた。

 だが、俺は知っているぞ。俺たちには、普通に新年の挨拶を返していたあいつを。要するに、その上司にある種の思いを持っていたからの対応だったのだ。

 俺が年賀状を出さないのは、昨年不幸があったのでも、確たる信念があるのでもなく、ただ単に面倒くさがりだからなのです。もちろん、他に意趣があるわけでは決してありません。

 今はこうしてブログに新年の挨拶を書けるので、面倒くさがりの俺でも簡単だ。

 「空白の記憶」は、新年早々から、全国の書店に、順次配本されています。
 「入国警備官物語」とともに、よろしくお願いします。

 恭賀新年

 今年もよろしくお願いします。

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