十五 強制送還(13)

 九鬼の闇雲な突進を阻もうとする男を、正拳の一突きで排除した花村は身体を独楽のように回転させながら、周辺の男たちを次々と打ち倒していった。
 男女の区別なく瞬く間に制圧を終えた花村は、部下たちにそれらの者の護送を命じると、穴の中にいる九鬼たちの様子を見ることにした。
 暗闇の中に三人の顔が薄ぼんやりと白く浮きだして見えた。
「統括、自力で出られますか?」
 土にまみれた九鬼が穴の奥から太い腕を差し出してきた。花村と九鬼は慣れた様子で、お互いの手首をしっかりと掴み合うと、一気に穴の外に引き上げるのだった。
 ホアホアと林静も九鬼の後にそれぞれ引き上げられると、その両手にしっかりと金属手錠を打たれるのだった。

 続く

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