警備処遇中の事故について考える(7)

 それはこういうことだった。説諭のために連れ出した先の部屋には、室内が見渡せる監視カメラが設置してあった。連行した警備官はその監視カメラに自分が被っていた帽子を掛けたのだった。
 それはそれから室内で起こる状況を、俺に見せたくないという意思表示であると考えた。
 まさかとは思うが、取り返しのつかない事態が起こらないとも言えないと考えた俺は、側にいた副看守責任者である警守長を現場に急行させ、俺に見せられないようなことはするなと指示を出した。
 副看守責任者のMは俺が信頼する入国警備官の一人で、とっさの機転も利く男だ。
 俺が直接行っても良かったのかもしれないが、何の意図もないような行動だったり、何事もない通常の説諭だったりしたら、最終的に収めるに当たり最初から俺が出ていっては、逆に収集がつかないことも考えて、Mを行かせた。
 何だ、上司は俺のことを信用していないのかとなっては、せっかくの警備官の意欲をなくさせることにもなりかねないからだ。
 その警備官は、最初に俺が話した癖があったが、人工呼吸を施すなどした仕事に忠実で意欲的な警備官だったからだ。
 Mを行かせて、程なくして監視カメラが室内をモニターに映し出した。

 続く

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