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小説家久保一郎の独り言
ブログ紹介
 初めまして小説家の久保一郎です。
 現代人文社から「入国警備官物語(偽造旅券の謎)」を、文芸社から「空白の記憶」を、それぞれ出版しています。
 そうです、法務省入国管理局の職員、外国人法違反者の取り締まりをする入管Gメンの話です。ミステリータッチで入管のことに興味がある人も、ない人も、ともに面白く読んでいただけると思っています。是非読んでください。巻末に写真も入れておきましたので、御覧になってください。

 また「敢えて火中の」と題する主人公の最後の事件の話を書き上げており、既にこのブログに掲載しています。是非とも御一読くださいますよう、お願いします。

 今は中国人の偽装結婚や犯罪の話を、毎日少しずつですが、日中に書き進めるとともに、日本人男性とフィリピン人女性の悲恋にまつわる悲劇について、重国籍を持つことになった日本人の男が、ある大きな事故の謎を解明するために奔走すると言った内容の構想などを練り上げています。

 また、入管手続に関するコンサルタントや申請取次ぎもしていますので、外国人の渉外手続や、入管手続にお困りの方、それに関係する法律家の方のご相談もお受けしています。

 入管法関係の講演なども随時お引き受けいたしておりますので、どうぞお声を掛けてください。こんな内容の話を聞きたいという具体的なご依頼でも結構ですし、対象となる方の様子をお知らせくだされば、こちらで案を作ってお話ししたいと思います。

 行政書士登録しましたので、これからはより積極的に渉外法務関係の手続きのお手伝いができると思います。
 最初のご相談には無料でお答えするようにしていますので、どうぞお気軽に新しくなった次のホームページからメールや電話でご質問、ご相談、講演のご依頼をお寄せください。

http://members3.jcom.home.ne.jp/3222683101/:83:7a:81:5b:83:80:83:79:81:5b:83:57:95:5c:8e:86.html ここをクリック

 申請手続きや指導、講演会をお引き受けした場合の料金や報酬については、事前に、詳細にお知らせしていますので、ご安心を。
 拙著をご購入くださった方は、その旨お知らせくだされば、ご優待いたします。

 では、よろしく

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タイトル 日 時
四 捨て去られるもの(9)
「それと言い難いが、週明け入管に行くまでは、仕事をさせる訳には行かないから、明日からは出てこなくていいよ。  入管に行って、このまま仕事をさせても良いと言われてから、お願いするよ。  今日までの給料は取り敢えず一度清算して、週明けに入管で渡すから、それで良いね」  やはり常務は俺の顔を見ることもなく、まるで独り言を言っているように呟いた。  常務の隣では、女性事務員が散乱しているタイムカードを手に取り、帳簿と突き合わせながら、給料の計算をしていた。  ほんの数時間前までここで働いていた... ...続きを見る

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2009/11/22 06:38
入管法を読む 第百夜 在留資格を取得しない者の退去強制(2)
 両親共に日本人でしたが、米国で出生したことで、米国人として日本に入国、その後母親が死亡し、しばらくして父親も死亡した男性が、出頭申告してきた事件がありました。  男性は幼くして母を亡くし、高校に進学した頃に父親も亡くしていました。その後は、親戚や父親の働いていた会社の人間の世話になり、生活していましたが、高校を卒業する段になって、卒業旅行のため旅券を申請しようとして、自分が外国人であることを知りました。  そのときに外国人登録も書き換えされておらず、在留資格の更新もされていないことが判明し... ...続きを見る

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2009/11/21 09:47
四 捨て去られるもの(8)
「こんな所に隠れていたのか。もう大丈夫だよ」  引き出してくれたのは常務だった。  雇い入れが決まったとき同様に優しい言葉を掛けてくれていたが、その顔は少しも笑ってはいなかったし、俺の顔をまともに見てもいなかった。 「週明けに入管に連れて行くことになった。どうする、行くか。嫌だったら、俺が入管に電話しとくが、どうする」  漏斗から出た俺は、シャワーを浴びて着替えると、常務から入管に出頭するように言われていることを伝えられた。  せっかく見つからずに済んだものを、何故にこちらから出頭しな... ...続きを見る

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2009/11/20 08:52
入管法を読む 第九十九夜 在留資格を取得しない者の退去強制(1)
七 第二十二条の二第一項に規定する者で、同条第三項において準用する第二十条第三項及び第四項の規定又は第二十二条の二第四項において準用する第二十二条第二項及び第三項の規定による許可を受けないで、第二十二条の二第一項に規定する期間を経過して本邦に残留する者 ...続きを見る

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2009/11/19 07:46
四 捨て去られるもの(7)
 力に任せて無理に動くと、蟻地獄に掛かったように沈み込むことになる。  靴底全体で微妙なバランスを保っているチップを踏みしめながら、片手を伸ばして漏斗の縁を掴もうと試みる。  届きそうで届かない。  肩の関節がぎりぎりと嫌な音を立てて鳴いている。  何とか指の第一関節だけでも引っ掛けなければとの思いが、悲鳴を上げそうになる身体を何とか騙し騙し動かしている。  鉄を引っ掻く爪の甲高い音が必要以上に大きく響いていたが、漏斗の中にいる男には、機械の騒音が周りの音を全て消し去り、無音の中にいる... ...続きを見る

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2009/11/18 10:12
入管法を読む 第九十八夜 数次特例上陸許可者の不法残留
六の二 第十六条第九項の規定により期間の指定を受けた者で、当該期内に帰船し又は出国しない者 ...続きを見る

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2009/11/17 07:40
四 捨て去られるもの(6)
「陳か、阜偏をとって東でいいな。日本名でヒガシさんだ」そう言ってタイムカードを手渡された。  これはずっと後になって知ったことだが、外国人の従業員と日本人の従業員では税金の額が違うらしく、日本人として雇っていた方が良いということだった。それは勿論、会社にとって良いということだ。  口と言わず、目と言わず、俺の身体全体をプラスティックチップが覆い隠していた。 足の指先から踝へ、更に膝頭に力を込めると、徐々に下半身から沈み込んで行く、靴底が塊となったプラスティックチップに支えられ、不安定ではあ... ...続きを見る

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2009/11/16 07:07
入管法を読む 第九十七夜 特例上陸許可を受けた者の不法残留
六 寄港地上陸の許可、通過上陸の許可、乗員上陸の許可、緊急上陸の許可、遭難による上陸の許可又は一時庇護のための上陸の許可を受けた者で、旅券又は当該許可書に記載された期間を経過して本邦に残留する者 ...続きを見る

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2009/11/15 06:41
四 捨て去られるもの(5)
 どのくらい意識を失っていたのだろう。  ほんの数秒だったような気もするが、実際にはもっと経っていたようだ。  男たちが大きな声で自分の名を呼びながら、敷地内を探しているようだった。  俺の名前、「陳華平」、日本で呼ばれるのは「チン、カ、ヘイ」、中国式の発音では「チェン、ホア、ピン」、だが男たちが口々に呼んでいるのは違っていた。 「ヒガシ、もう大丈夫だから、出てきなさい」 「入管はもう帰ったぞ。ヒガシ、出て来いよ」  男たちは、俺を「ヒガシ」と呼んでいる。工場に雇い入れられたときに、... ...続きを見る

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

2009/11/14 08:57
入管法を読む 第九十六夜 退去命令に従わない者の送還
五の二 第十条第十項又は第十一条第六項の規定により退去を命ぜられた者で、遅滞なく本邦から退去しない者 ...続きを見る

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2009/11/13 07:38
四 捨て去られるもの(4)
「タイムカードは東となっています。我々が引き上げたら、きっと出てくると思いますから、週明けに東京入管に出頭させてください。工場の機械を止めてもらえるなら、もう一度探してみますが、そうさせて貰えますか。それとこれは命令ではなくお願いです」  にっこり笑った九鬼の口から、機械を停止させると聞いた常務は、突然慌てだした。 「とんでもない、一度停止させたら、再開するのにえらい手間が掛かってしまうんです。まさか止めたりしていないでしょうね」 「許可を貰ってからと思って、思い留まりましたよ」 「分り... ...続きを見る

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2009/11/12 07:30
入管法を読む 第九十五夜 仮上陸逃亡
五 仮上陸の許可を受けた者で、第十三条第三項の規定に基づき付された条件に違反して、逃亡し、又は正当な理由がなくて呼出しに応じない者 ...続きを見る

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2009/11/11 07:40
四 捨て去られるもの(3)
 出勤している者のタイムカードと先ほど集めた従業員との突合せで、一枚だけ該当者不明として残っている「東」と言う従業員を見つけなければ、転戦に次ぐ転戦を重ねた後の摘発が、すっきりと終わらないような気がしていた。  ヨットクラブに行く途中に偶然見つけた摘発先であったが、やるからにはきっちりと後に思いを残さないように九鬼はやりたかった。 「一人、どこかに隠れているようなのですが、週明けにでも出頭させることは出来ますか」  九鬼が常務に話しかけると、常務はそれまでの笑顔をどこかに置き忘れたように目... ...続きを見る

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2009/11/10 06:55
入国審査官と入国警備官の違いについて考えた(時限があるか、ないかの違いは大きい)
 在留資格認定証明書交付申請を提出してから、もう二ヶ月が過ぎようとしている。問題も無く、事実関係もはっきりしている事案で、通常の審査であれば、一週間もあれば十分な事案だ。しかも前回の審査で、次回は速やかに交付するという言質をとっている事案だ。  職権仮放免された事案も、仮放免されてから二ヶ月になるが、何も進展が無く放って置かれている。  収容されたままでいれば、とっくに結論が出ていた筈の案件だ。  しかも仮放免してくれと言った案件ではなく、職権による仮放免で、明らかに時限内(60日以内)に... ...続きを見る

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 4

2009/11/09 07:09
四 捨て去られるもの(2)
 会社が何を恐れているのかを承知していた沼田にとって、常務を懐柔することは赤子の手を捻るよりも簡単なことだった。  すっかり安心した常務は、沼田に言われるまま、従業員名簿などの関係書類を進んで差し出していた。  ただ、沼田にとって残念なことに、提出された名簿は従業員名簿とは名ばかりのいい加減なものだったことだ。  外国人の従業員は全て日本名を与えられ、名簿を見る限りにおいては、不法就労している外国人は居ないようになっていた。しかも本名が分かるようにと添付されている書類は旅券や外国人登録証の... ...続きを見る

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2009/11/08 05:51
入管法を読む 第九十四夜 フーリガン対策
四の三 短期滞在の在留資格をもつて在留する者で、本邦において行われる国際競技会等の経過若しくは結果に 関連して、又はその円滑な実施を妨げる目的をもつて、当該国際競技会等の開催場所又はその所在する市町村(東京都の特別区の存する区域及び地方自治法第二百五十二条の十九第一項 の指定都市にあっては、区)の区域内若しくはその近傍の不特定若しくは多数の者の用に供される場所において、不法に、人を殺傷し、人に暴行を加え、人を脅迫し、又は建造物その他の物を損壊した者 ...続きを見る

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2009/11/07 06:35
四 捨て去られるもの(1)
 事務室の中では、工場責任者の常務取締役と沼田班長がにこやかに話をしていた。 「おう、九鬼ちゃん。捜索は全て終わったのかい。そろそろ引き上げようと思うんだが、良いかな」  九鬼たちが戻った頃には、和気藹々とした雰囲気を醸し出していた沼田と常務だが、沼田が責任者と話し合いたいと申し出た当初は、社長の息子である若い常務は掴みかからんばかりの敵愾心を剥き出しにしていた。  常務は入管の立ち入り調査を受けたことで、自分たちも処分されるのではないかと考えたのだった。  中国人の従業員を根こそぎ連れ... ...続きを見る

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2009/11/06 07:34
入管法を読む 第九十三夜 特殊な刑法犯(2)
 この条項を生み出した背景には、日本の司法制度と矯正制度の問題があるものと思います。  実刑判決を与えても、外国人の矯正が難しく、また刑務所などの施設が飽和状態にあることなどから、裁判所も外国人であれば、矯正施設に入れるよりも、送還して排除すれば良いと考える傾向があるからです。  これまでは電車内において集団で襲い掛かり、被害者を半身不随にしたような悪質極まりない犯罪者であっても、初犯であるとして執行猶予付きの判決がお決まりでした。  関東近辺でピッキング盗を繰り返し、数千万円の被害を与え... ...続きを見る

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2009/11/05 07:23
三 任意調査と強制調査(12)
 摘発などで、事業所や飲食店、居宅などに立ち入る場合、相手の同意を得て立ち入るが、誰もが立ち入ることが出来るような状態ではない場合で相手の同意も得られない場合には、臨検許可状乃至は捜索許可状、押収許可状などの許可状を事前に用意して、強制調査とするのが原則だった。  今日のような摘発人数合わせに、急遽実施することになった摘発に、許可状などある筈も無かった。  逃げた一人を追うことに夢中になっている九鬼は、すっかりそのことを失念して、自分の目的を達することだけに思いを巡らせていたのだった。  ... ...続きを見る

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2009/11/04 07:43
入管法を読む 第九十二夜 特殊な刑法犯(1)
四の二 別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者で、刑法第二編第十二章 、第十六章から第十九章まで、第二十三章、第二十六章、第二十七章、第三十一章、第三十三章、第三十六章、第三十七章若しくは第三十九章の罪、暴力行為等処罰に関する法律第一条、第一条ノ二若しくは第一条ノ三(刑法第二百二十二条 又は第二百六十一条 に係る部分を除く。)の罪、盗犯等の防止及び処分に関する法律の罪又は特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律第十五条 若しくは第十六条の罪により懲役又は禁錮に処せられた者 ...続きを見る

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2009/11/03 07:50

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